星の教室

日時2005/7/23 - 24
場所東京大学木曽観測所
対象飯山北高等学校、上田高等学校、松本深志高等学校の生徒 計22名
担当者宮田、植田、内海

今回の星の教室は3校合同で2日間にわたって開催されました。参加校は、飯山北高等学校・上田高等学校・ 松本深志高等学校で、計22名の高校生が参加しました。

1日目の実習は3つにわかれていて、実習1では「視覚を使って距離を求める」、実習2では「銀河までの距離を求める」、実習3では「宇宙年齢を求める」といったテーマに沿って進めました。3つの実習は関連し合っていて、実習1の内容を土台として実習2を進めるというふうに、1つずつステップを積み重ねていくように内容が組まれていました。実習は4人から6人で班を組み、協力し合って行いました。

実習1で重要なキーワードとなる視角(目と物体の両端を結んだ二直線のなす角の大きさ)という言葉を初めて聞く高校生もいて、理解しづらそうにしている人もいましたが、スタッフに質問したりテキストを読み直したりして、積極的に理解しようと努める姿が見られました。

実習2では、実際に観測データを使って、個々の銀河までの距離を求めるのですが、一度測定方法を習得すると、関数電卓と定規を片手に作業に没頭して、予定していた数より多くの数の銀河までの距離を求めている班もありました。

実習3で一番印象に残っているのは、宇宙の年齢が求まった後、高校生たちがその結果について考察をする姿です。その日は生憎の悪天候で予定していた観望会も中止となり、時間もたくさんありました。星を見るのを楽しみにしていた高校生たちも多く、肩を落とす様子も見られましたが、そのぶんのエネルギーを考察することにつぎ込んでいるようかのように夜遅くまで議論し合う姿が今でも目の前に浮かびます。

2日目の発表では各班それぞれ個性あふれるスタイルで、グラフの軸のとり方を変えるなど様々な工夫が見られました。同じテーマで実習を行っても、異なった視点から見ることによって、いろいろな考察が生まれてくるのが面白く、お互いに刺激し合うことができたのではないかと思います。疑問に思った点なども多くあがり、もっと詳しく知りたいといった声も聞くことができました。これからもその気持ち大切にしてもらいたいと思います。

2日間という短い間でしたが、有意義な時間を過ごすことができました。

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